２０２３年１月記b
ＣＤ ＳＩＣＣ-３０７０３
| ブラームス 「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調Op.102」 |
マンフレートホーネック指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
アンネ=ゾフィー・ムター（vn） パブロ・フェランデス（vc）
録音：2021年９月プラハ
| クララ・シューマン 「ピアノ三重奏曲ト短調Op.17」 |
アンネ=ゾフィー・ムター（vn） パブロ・フェランデス（vc） ランバートオーキスト（p）
録音：2022年１月ミュンヘン 発売：2022/11/1
苦が名曲をうむ？！
ブラームスBrahmsドイツ（1833-97）の「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調Op.102」は、1887年に作曲された。ブラームスが作曲した最後の管弦楽作品である。ヴァイオリン奏者ヨーゼフ･ヨアヒム、チェロ奏者ロベルト・ハウスマンのために作曲された。当時、ブラームスと友人ヨアヒムはヨアヒムの離婚訴訟（1884年）をきっかけに、長年の友情に問題を引き起こしていた。妻の相手がブラームスの関係する楽譜出版社の人間で、ブラームスはヨアヒムの疑いに根拠がないと彼の妻を養護する手紙を書き、これが法廷に証拠として提出された。これによって二人の友情は壊れたが、数年後に回復された。この曲はブラームスとヨアヒムとの関係を修復するために役だったようだ。初演はこの二人の独奏、ブラームスの指揮により、1887年10月18日にケルンで行われた。
第１楽章：Allegro イ短調 4/4拍子 ソナタ形式
第２楽章：Andante ニ長調 3/4拍子 複合３部形式
第３楽章：Vivace non troppo イ短調 2/4拍子 ソナタ形式
クララ・シューマンClara Schumannドイツ（1819−96）はシューマン（1810-56）の妻で８人の子供を儲けた。２人は死去。ピアニストと作曲家として活躍した。ブラームスとの関係が取り沙汰されもするが、確固たる根拠がないものの筆者は否定的である。ブラームスが恩人故シューマンの家族を親身になって世話した。特に末っ子フェリクスに愛を向けたようである。このクララの「ピアノ三重奏曲ト短調Op.17」は室内楽とはいえ、彼女の唯一の大作ではある。作曲時にはクララの夫シューマンの病気の介護と彼女自身は第４子を宿していた。生まれた子エミールは1847年１歳で他界した。こうした中で1846年に完成された。
第１楽章：Allegro moderato ト短調 4/4拍子 ソナタ形式
第２楽章：Tempo di menuetto 変ロ長調 3/4拍子 スケルツォ三部形式
第３楽章：Andante ト長調 6/8拍子
第４楽章：Allegretto ト短調 2/4拍子 ソナタ形式
ブラームス ／ロマン派の概念 ロマン派の音楽 ロマン派年表／ ブラームス
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